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大学卒業後に就職した設計事務所では、 主にマンションやビルを設計していました。 毎日新しく覚えることがいっぱいだったので、 やりがいはあったのですが、しばらく続けるうちに、 相手の顔が見えないことがつまらなく思えてきました。 もちろん依頼主であるビルオーナーやディベロッパーはいるのですから、 そういう意味での相手の顔は見えているのですが、 建物が完成してから使う人や住む人、 という意味での相手は全く見えなくて、 不特定多数の人を想定して設計する。 それにだんだんとおもしろさを感じなくなっていました。 ひとりひとり生活も、好みも、家族関係も、 体の大きさもみんなちがうのですから、 それぞれにあわせた家を、 じっくり話をしながらつくっていく設計がしたい。 そう思うようになりました。 それから別の事務所へ転職をし、 個人住宅の設計を経験し、今に至ります。 これからも、相手の顔がみえる家を ひとつひとつ丁寧につくっていきたいです。 家を建てるということは、 多くの人にとってそう何度もないことなのですから、 家を「買う」のではなく、 自分の暮らしにあった家をつくってほしいと思います。 |
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